M・W・クレイヴン 『キュレーターの殺人』
早川書房 2022/9/14発売
筆者:M・W・クレイヴン
《ワシントン・ポー》シリーズ第3弾
どうしてこの本を選んだのか?
わたしはAmazonのKindle Audibleで聴いたのですが、
M・W・クレイヴンという作家さんはAudibleで取り上げられていることをきっかけに知りました。
第一作の『ストーンサークルの殺人』、第二作の『ブラックサマーの殺人』に続く第三作です。
一作目から順に読みました(聴きました)。
内容紹介
今回の事件はクリスマスのプレゼント(シークレットサンタ)の中に切断した指が2本入れられていたことから始まります。
その後に同様の事件が起こり、連続殺人事件へと発展します。
被害者たちがどのような理由で選ばれたのか、
どうして指は2本あったのか、
#BSC6とはなんなのか、
なぜポーが事件に関わることになったのか、
すべてに理由があります。
犯人にいつ襲われるかもしれないハラハラドキドキ感も楽しめますよ!
ポーはいつも危険に巻き込まれるので、このシリーズを読むと心拍数が上がりますね。
第2作でのトリックにはやや納得できない部分があったのですが、
今作は「なるほど!そうだったのか!」と思わせる結末です。
ラストのどんでん返し?もあり、意外な終着点だと思います。
読後の不満足感はなく、納得できます。
本書の魅力
わたしがこのシリーズ最大の魅力と感じるのは主人公のワシントン・ポー刑事とティリー・ブラッドショー分析官とのバディぶりです。
ポー(彼はワシントンよりもポーと呼ばれることを好みます。)は出世なんてお構いなし、
信用できない上司の言うことは聞かない、自分の正義を貫くためなら命をも危険にさらし、
犯人への詰め寄り方には狂暴な一面もあります。
しかし事件解決に向かう勘の鋭さは人一倍、大切な人を守ろうとする強さを持っています。
一方のティリーは人付き合いが苦手で勉強ばかりしてきた分析官。
最新テクノロジーを駆使したデータ解析が超得意で情報処理にかけては右に出るものはいません。
ポーと出会い、友達になったことをきっかけに人づきあいができるようになります。
ティリーも大切な仲間たちを守るためならば自分の命を危険にさらすことを恐れません。
この二人の抜群なコンビネーションが事件を解決に導きます。
どのような方にお勧めか?
- ミステリー小説でのハラハラドキドキを味わいたい方
- 非日常を楽しみたい方
- 犯行理由が悲しすぎる小説を読むと苦しくなる方
- ポーとティリーの掛け合いを楽しみたい方
- 現実の人間関係に疲れた方(ポーとティリーという個性的で強いキャラクターを堪能することで、自分も嫌な奴をやっつけられるような気持ちになれます。)
終わりに
ミステリー小説の醍醐味は現実離れした世界へと逃避できることですよね?
ポーの世界に没頭して、現実を忘れられることは間違いなし!
ぜひ読んでみてくださいね。
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